ドニーがなくしたてぶくろは一つだけなのに、ぞくぞくとあつまる赤いてぶくろ。近所の人たちが届けてくれるのです。
みんなが片手に赤いてぶくろをつまむように持って、行列になってドニーの家に届けている様子がなんともおかしい。
集まったてぶくろを元の持ち主が見つけられるよう、裏庭にものほしロープをはって、てぶくろをつるします。
広々とした庭の大きな木と木の間に、たくさんの赤いてぶくろがぶら下がっているのは壮観です。
みんなが自分のてぶくろを見つけ、最後に残ったてぶくろ一つ。次の冬まで大切にしまっておくところがステキです。
近所の人たちが忘れ物を気軽に届けたり、探しにいくことができる、そんな和やかな暮らしの風景と、たくさんの赤いてぶくろが行ったり来たりするところがとてもおもしろく感じられると思います。
淡い色と柔らかい絵が、このおはなしのほのぼのとした雰囲気をいっそう引き立てています。