久々に立ち寄った図書館の入り口真正面に置いてありました。
表紙の黒人少年の何かを訴えかけるかのような表情に吸い込まれ、
思わず本を手に取りました。
やっぱり…思ったとおり奴隷制度下での少年のお話。
ある日突然、何の前触れも無く、自分が、家族が売られる。
家畜のように… 抗うことも許されず、白人の意のままに。
でも奴隷は家畜でなく、感情を持ち合わせた人間です。
人間として暮らす権利や自由を求めるのは当たり前の事。
いくつかアメリカの黒人奴隷のお話は読みましたが、南部にも奴隷制に
反対する白人が居た事、その人達が奴隷を自由にする「地下鉄道」と
いう組織を作っていたことを初めて知りました。
この本にめぐり合ってよかったと思います。
挿絵も素晴らしいです
何かを訴えかける表紙から始まり、奴隷達の得ることのできない自由を求める虚しい横顔。主人の言うことにはただうなずくしかない
諦めの表情。ほんのひと時の安らぎの笑顔。
どのページも息づかいや体温が伝わってくるような迫力のある
挿絵に圧倒されました。