アイリーンが、風邪をひいたお母さんの代わりに悪天候の中を、遠いお屋敷まで、お母さんの縫ったドレスを渡しに行くというお話です。
ストーリーだけ聞くと、悲壮感が漂う感じですが、スタイグのひょうひょうとした絵がそれを、感じさせません。
吹雪に向かっていく時、ドレスが風にさらわれた時、ドレスを無事渡せた時など、アイリーンの表情の変化がとてもよく描かれています。ぜひ、注目して読んでください。
そして、最後にお母さんのもとに帰ってきたときの一文「でも、このことは おかあさんがいちばんよくしっていたのです。」は、お母さんの深い愛情、アイリーンのお母さんを思う気持ち、二人の絆を感じます。
寒い冬に、お勧めの心温まるお話です。