このジェリーちゃん。
穴が好きらしく、どこの穴でもはいっていくというシンプルな展開とお話。
その単純さが小さな子にはいいらしく
末娘のあおも、おおはまりで読んでとせがみます。
ジェリーはどこに入っていくかというと、
砂場のお山の穴に、長靴。
ドーナツの穴に、ちくわの穴。
蛇口の穴、ストローの穴、なんと、ねこの鼻の穴にまで。
すると、そこでおおきなくしゃみが!!!
さて、ジェリー、どこへ飛んでいくんでしょう。
あおは、穴の入り口でまさに「頭隠して尻隠さず」状態のジェリーを
見て、完全に言葉が頭の中で翻訳されているようで
『あいれない(はいれない〜)あいれない(はいれない〜)あいれない(はいれない〜)
はっく、ちゅん。』と読んでいます。
で、最後まで行くとニコニコまた最初に戻り同じ言葉のくり返し。
ある時、ジェリーの本が見当たらないので「ジェリーはどこにいるの?」
と聞いてみると、彼女は『ここ』と鼻の穴をゆびさします。
なんでかなと考えると、彼女は猫の鼻の穴でもがいているシーンと
くしゃみのシーンが大好きなんです。
どうやら、それで”鼻の穴”なんですね!!
何回目かの、はっく、ちゅんで、
足許にダックスフントのぬいぐるみを転がしたら
ものすごく驚いていました。
最近は、少し成長したのか「これ、なに、これ!」と
何に入っているかが気になるようです。
小さな子は、”隙間”が好きですよね。
狭い場所、押し入れとかソファの後ろ。机の下。
穴だって大好き。ドーナツを指先にぶるんぶるんとまわしながら
食べている子もいるほど。
矢野さんの新作もありえないものが長かったり、ころんと転がったり。
でも、小さな子は「本当にあるかどうか」なんてことよりも
楽しそうだな。とかおもしろそうだなとか。
はたまた無意識下の中のやってみたい願望、見てみたい願望が
満たされることほど楽しいものはないはずです。
2歳ぐらいの子どもは、活発に動きたくて仕方ない時期。
絵本を見ながら、どこかに穴に入ろうとしたり、
ころんと転がったり、ながーく伸びているつもりで
寝転がって伸びていたり・・。
自分で手にもって見られるサイズの絵本、
そして簡単な言葉のくりかえしは、
それだけでも小さな子が安心します。
内容も良いのでとてもおすすめの1冊です。
実際に作者が飼われている犬がモデルだそうなので
生きた感じのジェリーもいいですね!