ウツボといえば、あまりよいイメージのある人はいないでしょう。
普通は主人公にはむかない種類の動物です。
最初のページでも、「海の暴れん坊」を書いてある。
でも、その海の暴れん坊のウツボ君、ほんとは人情味のあるちょっといいやつ。
たまたまかえった魚の卵。ちゃんと大事に育てちゃう。最初はくってやろうと思っていたのに...
「おとうじゃないって」
そういいながら、しっかり「おとう」しているすばらしいお父さんです。
最後に巣立っていく魚たちを見送るウツボ君、なんだかいいね。ちょっとほっとします。
村上さんが書くと、ウツボもこんなにかわいらしくなるのがまたいいね。