子どもたちに大人気のカブトムシ、立派なツノやツヤツヤした身体を見て、我が子たちも見つけられると、とても嬉しそうです。
ツノが立派なオスを題材にした絵本が多い中、筒井学さんの絵本の中ではメスが卵を産むところがとても丁寧に描かれているのが、素敵だなと思いました。
多い時には100個近い卵を産むメス、そのひとつひとつの卵の周りに、生まれてくる幼虫のために程よい空間を作るそうです。
メスは卵を産んで死んでしまうので、幼虫に会うことはできません。
それでも我が子のためにひとつひとつ丁寧に空間を作ってあげているのか…とカブトムシのお母さんの愛を感じてしまいました。
我が子のために…そんな思いは、昆虫も人間も変わらないのだなと、筒井学さんのかぶとむしがいきる森を読んで思いました。
この絵本の舞台になっているぐんま昆虫の森のような豊かな自然を、カブトムシや昆虫が沢山生きていける環境を我が子のためにも残していきたい、子どもたちが虫取りに行くたびに色んな昆虫に出会える環境を残していきたい、そんな思いにさせてくれる絵本でした。