「こぎつねキッペのそらのたび」を読んで、すっかりキッペワールドに魅了されてしまった母娘。たしかもう1冊買ってあったはず、と思い、ダンボール箱から探し出して、早速読んでみました。どうやらこちらのお話のほうが先のようですね。
キッペは、うれしくて、うれしくて、たまりません。風を切って走ることも、高い山のてっぺんに登ることだってできます。もう赤ちゃんぎつねではないのです。キッペは、こぐまといっしょに春の喜びを爆発させます! こぐまは、真ん丸いおにぎりのようになって、キッペは、切る前ののりまきみたいに伸びて、ごろごろ、ごろごろと、ひなた山を転がっていきます。ところが・・・。
本当に春の喜びが伝わってくるような、かわいらしいお話です。子どもにとって、日常のほんの一こまに過ぎないことでも、まるで大冒険をしたかのようにわくわくする出来事、そして、その経験を通して、急にぐんと成長したように感じられる瞬間が、生き生きと描かれています。
娘も、くすくす笑って、それから、ひゃーひゃー叫んで、キッペといっしょにびゅんびゅんと山を転がっていました。