照れくさいからかげに隠れて怪我をしたくまくんの看病をするオオカミくん。
実は、とてもやさしい思いやりのあるオオカミくんが見かけによらずかわいいです。
私がこのお話で心に残ったのは、このオオカミくんではなく、オオカミくんが自分のほかにもっと好きな友達を作ったのではないかとハラハラしながら嫉妬に燃えるキツネくんです。
この気持ちは、親友が自分のほかに仲良くしているときや恋人が自分以外の異性と仲良くしているときに感じる気持ちそのものですよね。
本当にその気持ちがよく表れていて読んでいてドキドキしました。
最後はキツネくんがひそかにその現場を目撃して、オオカミくんは恥ずかしがるから黙っていようと思うのですが、私だったら
「そんなにクマにやさしくするなんて、好きに違いない」
と、誤解がひどくなってしまうかも。しかも、自分に黙って看病するなんてちょっと悲しくなるかも。
いずれにせよ、キツネくんは心が広くオオカミくんのことを信じる心を持っているなあと思いました。
そして、男の愛情?友情って女のものとは違うなあとちょっと感じました。