祖父母、両親、妹と一緒に暮らす「ぼく」が、家族の嬉しくなることを考えるという内容です。
自分がよかれと思ってやったことでも、相手が喜ぶとは限らないということに「ぼく」は気付いています。そして、相手が喜ぶことは何なのかを考えるのです。それ自体は素敵な内容だと思いました。
でも、絵本であるからには子供が読者として想定されているのでしょうが、子供にこれを読ませたら、押しつけがましい気もします。親の立場で読むとちょっとドキリとする部分もありますが・・・。
カバーに、「ハンガリーの子どもたちにもっとも親しまれた絵本シリーズ」と書かれていて驚きました。ハンガリーの子供たちはこういう絵本を好んで読むのでしょうか。個人的にはマレーク・ベロニカさんの『ボリボン』とか『ブルンミ』や『キップコップ』のシリーズの方が子供受けすると思うのですが。
原文がどんななのかもちろん分かりませんが、訳文ももう少し洗練されていたらいいかなと思いました。(それは以前に読んだ『ぼくはじまんのむすこだよ!?』でも思いました。)しかも、あちらには漢字がずいぶんたくさん使ってありましたが、対象年齢が違うのか、方針の転換なのか分かりませんが、こちらは全部ひらがなでした。シリーズとして読むのも難しいかも?と思いました。