インドのかしこい女の子のお話かと思ったら
それだけではありません。
数の面白さを教える話かと思っても
それだけではありません。
日本の昔話にもよく似た小判の話があるせいか
子どもたちの前で読むと調子に乗ってネタをばらす奴も現れます。
それでもお金より米ツブの方が
2年生には現実感があるのでしょうか。
鹿が米の袋を運ばせる頃になると
一体どれだけになるのかわくわくしてきたのがわかります。
牛が運ぶと
(白い牛はインドでは神聖ですごい大事にされてるんやてー、と注釈)
「おー・・・ふえた・・・」と声が上がり、
ゾウが運ぶと
他のメンバーに手伝ってもらわないと持てない、
しかも読めないほど遠くに字が行ってしまうくらい横長のページを
ゾウが行列を組んで歩きます。
米粒がいくつになったか、私がもたもたしていると前の子が
「僕が読んだげるわ!・・・・イチ、ジュウ、ヒャク、セン・・・」
数を読むのは彼に任せるとして、
この本の目を引くのは
思い上がった王様にふさわしい美しさ。
インクも技術も本作りの醍醐味を感じさせられました。
子どもたちは本物の良さを知っています。
特に後半はくぎ付けです。
お話の会が終わってから
もっとよく見せて欲しいと女の子が本を触りに来ました。
「今度本を買ってもらうときはこれにしてもらう」
その子のその言葉を思い出すだけで
夜ワイン1本空けました。
その件は反省します。