たかどのほうこと杉浦範茂の絵本だなんて、鬼に金棒ですね。まさに、鬼が出てくる、この絵本にぴったりです。
あたまがかたいから勉強が出来ないのだと、「やわらかくなあれ、やわらかくなあれ」とお母さんがあたまをなでたので、たろうのあたまに勉強のこぶができてしまいます。
たろうと妹のちょんこは、こぶを取ってもらうために鬼に会いに行きます。このこぶさえあれば、勉強がバッチリできるのに、そのままにしておけば良いのに……というのは、大人の発想ですね。
結局、「こぶとりじいさん」のように、二人はこぶを取ってもらうことに成功するのですが、今度は教室で、先生がたろうに「やわらかくなあれ、やわら……」と始めてしまいます。慌てて逃げ出す二人でした。
あたまがやわらかい子どももいれば、あたまがかたい子どももいる。それでいいんじゃないかな、と少しあたまをやわらかくして思った私でした。