小5の私が寝食を忘れ、翳った部屋で、まさに読みふけった作品。あのワクワクをよく覚えている。
大人になり、三部作だと知って再読。
ハードカバー版には冒険の足取り(地図)がついています。
このタイトルの後に『ガンバとカワウソの冒険』、そして書かれた時期としてはこのタイトルの前になりますがシリーズとしては最終巻にあたる(らしい)『グリックの冒険』があります。
引き込まれます。そして読後ずっと頭に残ります。
なんたって小5だった私が今も覚えていて、大人になってシリーズになっている事を知り、今もって無我夢中で読んだのですから。
自然の中のネズミとは、なんと小さい生き物でしょう。
「あぁ、私なら一跨ぎなのに!」 思わず拳を握り締めたくなるような場面もあり、いつの間にかガンバと共にいる自分に我に返ったりします。
特に印象的だったカワウソの冒険では、もう始終ハラハラしっぱなし。すごくインスピレーションを貰いました。子供なら尚更だと思います。
再読し、さらに野生のカワウソ会ってみたいなぁなどと、月夜の四万十川に憧れを抱いたり。
一見、娯楽要素が強いようですが、彼らの視点から見た人間世界での生きにくさや自然破壊などは緻密な取材が物を言う骨太な作りです。
現代の子供たちに、ぜひ読んで欲しい。
満足して本を閉じる快感を味わって欲しい。