ラスムスは、孤児院で育った9歳の男の子です。
いつか、やさしくてお金持ちの夫婦が自分を子供にしてくれますようにと願っています。どの子も夢見ているのです。
でも、子供が欲しいとやってくる夫婦は大抵、かわいい女の子を連れて帰るのです。
ラスムスは、ある夜家出をします。発端はというととてもささいなことなのです。
だから、すぐに彼は根をあげて戻るだろうと、想像しながら読んでいたのです。ラスムスだって、孤児院を離れたのは初めてですし、何度も戻ろうと考えたのです。
でも最初の日に、ラスムスは、なんだかへんてこなおじさんに出会ってしまいました。自分も風来坊になりたいと、そのおじさんにくっついて歩きます。
とんでもないこわいことや、とても幸運なこともあるのですが
彼が選んだ道は、、、。
ユーモアにあふれた会話が楽しく、これは訳者の方もきっと素晴らしいのだとおもいます。挿絵も良かったです。
ラストは、思いがけない楽しさです。
リンドグレーンさんのお話には、ラスムスが出てくる本が3冊あるのですが、この3人はみんな別々のラスムスなのだそうです。