小さな男の子と、「りんごの木」のお話です。
男の子とりんごの木は、大の仲良し。いつも一緒に遊びます。
男の子は、りんごの木がほんとに大好きで、根元に「あいあい傘(英語バージョン?)」まで彫ってしまうほど。
やがて男の子は成長し、その愛情は他の女の子へと移ります。
りんごの木は、一人ぼっちの時間が多くなります。
その成長とともに、男の子は、りんごの木へ様々なお願いをしに、戻ってきます。りんごの木は男の子に喜んでもらいたくて、一生懸命協力するのです。
そして、成人から老人へと、歳をとっていきます。
この本を初めて読んだのは、20歳くらいだったと思いますが、りんごの木がかわいそうで涙してしまった記憶があります(りんごの枝がまるで、人間の手のように描かれているので、りんごの喜怒哀楽がとてもよくわかります)。
そして、今二人の子持ちになり、また上の子はそろそろ親離れの時期に入ってきたため、何をせがんでくるのやら?と今はりんごの木の気持ちがちょっとわかります。”無償の愛”です。与えてしまうものなんですね。
そして、自分が死ぬまで、子供は何歳になっても(老人になっても)「自分の子供は、いつまでも子供」なんですね・・・。この本を読むと
つくづくその思いをかみしめてしまいます。
ただ、この本の男の子には、ちょっとお願いしたいですね。もうちょっと親孝行しなくちゃっていう、気持ちだけでももってもらえると、りんごの木は報われるよ・・・。
それにしても、とても、ためになる本です。子供とケンカしたり、いう事を聞かないときも、この本を読むと「まあ、いいか」と思えてくる気がします。