ある風の強い夜。ぼくはとうちゃんに言う
「ぼく ほんまのことが ききたい」
空でびゅわんびゅわんゆう、あの音は怪獣にちがいない…
「あの怪獣トリゴラス」は、少年の街の人々を襲い、破壊し、とうとうかおるちゃんをさらっていってしまう。
…というのは「ぼく」が布団の中で考えてることなんだけど、「ぼく」はトリゴラスが男なのか女なのか気になる。
布団の中で暗い顔をして「かおるちゃん…」で終わる話。
この本は5歳の息子が図書館で、そのおどろおどろしい背景と空飛ぶ怪獣の絵で借りてきました。
子どもは怪獣ものの本として面白そうに読んでいましたが、私は、「そうじゃないんだなあ〜。少年よ。」と思いながら横で見ていました。
大人の私は冷静に面白いと言えるけど、ある程度年のいった少年が読むと、なんだか恥ずかしい気持ちのする本じゃないかな。