大きな木の下のあなのなかで、かあさんぐまとこぐまが、春までの眠りにつこうとしています。
「ぼく、まだ、ねむくないよ。」
こぐまはそういうと、すあなから外に出てみることにしました。
外はもう雪が積もっています。ユキウサギや、エゾリス、モモンガが、こぐまにやさしく話しかけてくれます。
動物たちの会話を通して、教えられるもの、気づかされるもの、本来なら、みることのできないものを見ることができたこぐまは、貴重な体験をしたようです。
あべ弘士さんの描く動物は、本物に忠実であるばかりではなく、愛が感じられます。動物を愛する気持ちが溢れています。親子で眠るくまの表情、なんともいえません。