私は個人的に鈴木まもるさんが大好きなので、鈴木さんの作品で、しかも細かい描写がいっぱいあるだけで、もう嬉しくなってしまいます。
でも、この本は多くの読者に受けるというより、極めて薄い層から熱烈な支持を受けそうな本です。2ヶ月毎の赤ちゃんのいろいろな様子を、可愛い絵と的確かつ楽しいコメントで綴った本なので。
赤ちゃんのいるおとうさん、おかあさんと、「私の小さい頃ってどんな風だった?」と聞きたがる子ども。多分、この人たちには「そうそう、こんな感じ!」「ウチと全く同じ!」「こんな風だったんだ〜」という大共感をもって受け入れられることでしょう。
最初と最後がちょっとほろりとする文になっていて、「どんな人でも、みんな赤ちゃんだったんだ。おんなじことやっていたんだ」としみじみとした気持ちになります。
中味の9割がコメントなので、読み聞かせは難しいのですが、お子さんに読むときは、じっくり時間をかけて、一つ一つの絵を指し示しながら読んでみると、とても楽しいと思います。