翻訳が谷川俊太郎さんだけあって、とても素敵な文章。まるで詩を読んでいるかのような、言葉の響きなのです。
「あかい ひかり みどりの ひかり おはよう」から始まり、「あかい ひかり みどりの ひかり おやすみなさい」で物語が終わるまで、繰り返しのリズムが多用されます。淡々と規則的に進んでいくようで、でも刻々とあわただしく進んでいく一日。それは言葉の表現ばかりではなく、そのイラストにも現れています。
山から山、丘から丘とつながっている道が描かれているかと思えば、一直線のまっすぐな道路が描かれていたり、変化にとんだイラストを見ているだけでも、この絵本の魅力は十分に味わうことができるでしょう。
絵本というよりは、絵画のような絵本ですね。大人の私達がついつい、じっくり魅入ってしまいます。