まず、「けら」という虫を見たことがなく、名前もはじめて聞いたので、
どんなものなのか全く知識がなかったのですが、
土の中で暮らしているのですね。
かえるくんとけらくんは、お互いの歌を気にいったことから
友達になり、けらくんはかえるくんの家の隣に引っ越してきます。
でも、隣と言っても、地上と地下で、すぐに顔が見えるわけではありません。
最初はうまくやっていた二人ですが、
かえるくんはだんだん不満を持ち、もっとそばにいたくなってしまい・・・
けらくんに「土の上で一緒に暮らそうよ」と言いはじめます。
でも、けらくんは、土の中で過ごすのが好きなのです。
二人は仲違いをしてしまいます。
そんな時、かえるくんの身に事件が・・・。
ずっと一緒にいるのが親友か?
一緒に暮らそうと言われたら、「いいよ」と言ってくれるのが親友か?
親子で、共に考えるきっかけになる絵本です。
けらくんは、かっこ悪くても、かえるくんのために空も飛ぶし、水の中も泳ぐ。
友達のためなら、苦手なことでも一生懸命やる。
かっこいいかどうかなんか気にしない、がむしゃらさが心にしみました。
そして、土の中を掘り進む姿はとても見事で、
これまたかっこいいのですから。
危機を乗り越えた二人こそ、本当の親友といえるでしょう。