砥粉色の紙に群青色と赤と濃藍で描かれた夜の海。嵐の中を航海する船の緊迫感。
そのとき灯台の赤い光が届く。
夜通し明りを灯し続ける灯台のおかげで、航海が無事続けられ港へと帰っていく。
革命詩人マヤコフスキーが、十月革命のあ10年後に書いた詩をもとに作られた絵本。
時代背景を知ると、この詩人が絵本の中で
「子どもたちよ
灯台のようであれ!
くらやみで 航海できない人たちのために
明りで 行く手を 照らすのだ!」と呼びかけた思いに
イデオロギー的なものを感じるが、これは実は普遍的なことでもある。
絵本にはそういう雰囲気はなく、私たちに生きることの意味を
伝えてくれているように感じる。
人生という荒波の中で、大切にしなければいけないものを
伝えてくれている。
絵と言葉のバランスもよく、小学生での読み聞かせにも
向くと思います。