初版が1967年のこの作品が、日本では今年初版ということで、作者ご夫妻がお亡くなりになっていても“ごきげんなライオンくん”に再会できて感激です。
季節は夏、ごきげんなライオンくんとフランソワくんは海へ出かける事にしました。
町でとっても有名なライオンくんなので、動物園の外で見かけたって誰も驚きはしないだろうと出発するのですが、駅の切符係りの人にもバスの運転手さんにも、「・・・、そりゃ、いけないという きまりは ないけれどね。いいという きまりもない。・・・」と断られ、前途多難な旅立ちでした。
ヒッチハイクで、親切なご婦人の車の上にのっかり、たてがみをなびかせごきげんな様子のライオンくんに大笑い。
さてこれで順調に海まで行けるのかと思いきや、職責を全うしようとする実直なおまわりさんに捕まって、・・・。
どこで海が出てくるのかという長い長い旅でした(笑)。
気球に一人もとい一匹取り残されるライオンくんが、フランソワくんと別れる心細さを口にするのかと思ったら、も〜、感動の台詞でした。
やっぱりごきげんなライオンくんは、並のライオンではありませんでした。
気品漂う心やさしいライオンでした。
イヌイットのみなさんにも歓待されたし、海を堪能できて良かったですね。