オーストリア児童文学賞を受賞している1968年の作品です。
とても有名な絵本で、名前だけは聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
お話は、五人兄弟の末っ子のネリノが、色が黒いからと他の兄弟から遊んでもらいないというシーンから始まります。
黒という色には伏線があって、表紙まで黒という珍しい絵本です。
ネリノが悩む姿は、結構克明に描写されているのですが、そのあとの部分があっさりとし過ぎているのが気になりました。
対象年齢が小さいので、ストーリーはシンプルにしたというのは理解できるのですが、その文章に深みがないので心の琴線に触れるというところまでは至らなかったという評価になりました。
絵は、パステル画でとても親しみやすく、小さい子にとって好まれるものだと思います。