「お母さん、どうして海の中にチーズがあるの?」
表紙を見て、最初に息子が言った言葉です。
「ん?ほんとだね。」
と言って開いてみたら...これ、チーズじゃなくて「いし」のお話でした。
川の中の石と、サケの交流のお話です。
石は長く川の中で暮らし、そのすぐ下で、サケの子が育っていきます。サケはやがて下流へと旅立っていき、そして石は長い眠りにつく。
そして、川を下っていったサケは親となって遡上してきて石のもとに帰ってき、卵を産んでいくのです。
こうやって、何年も何年も同じことが繰り返され、その長い年月を見守りつづける石の一生。
ゆったりと、そしてどっしりとかまえて。
自然の大きさ、おおらかさを感じるお話です。