ぼくとパパが作ったぼくのゆうびんばこに,いつの間にか勝手に入り込んだかえる。ぼくは初めは,とても嫌な思いをしています。しかし,ゆうびんばこに入った手紙を無断で読むかえるは,本当は自分にも手紙がほしいのです。「どうすればぼくにも手紙が来るんだい?」「そりゃ,じぶんからも手紙を書けばいいのさ。手紙をくださいって。」言われたとおり,かえるはいっぱい手紙を書くのですが,いくら待っても返事はきません。ゆうびんばこのやねに上がって体そうをしたり,木の枝で逆上がりをしたり,とうとう木のてっぺんまで上って望遠鏡でのぞきます。かえるは何も言わないけど,てがみがくるのが待ち遠しくてじっとしていられないのでしょう。しかし「ぼく」に問われると,口では「来なくたってどうってことないさ。」と言います。この強がっているかえるがいじらしい・・・。かえるが出て行った後で真実を知った「ぼく」。しかし,もう遅かった・・・。かえるに対する「ぼく」の思いもすっかり変わっているでしょう。読んでいるうちにせつなくなるおはなしです。