なんとも不思議な絵本です。形がくり抜かれたページをめくっていくと、どんどん違う動物が現れてきます。とらからねずみへそれからきつねへ。まるとしかくの切抜きをめくっただけなのに、まるで図形のマジックです。めくった切抜きの形を次のページでちゃんと「まる」や「さんかく」というように注意書きがあって確認できるのもいいですね。
色鮮やかな色彩のイラストは、子どもの視線を一発で捕らえてしまいます。
娘も一つ一つこのマジックの図形をめくっては、「おぅ」と感嘆の声をあげています。もう一度前のページに戻って確認してみたり。この絵本はいろいろな楽しみ方がまだまだ眠っていそうです。
図形を理解できる年齢ならば、このマジックで図形というものを学ぶにはもってこいの絵本かもしれませんね。平面的なイラストのはずなのに、3次元的に見えてしまうから不思議です。ストーリーはありませんが、幅広い年齢層で楽しめそうな絵本です。