イラストは長谷川義史さん。
舞台は大阪の「日之出町」。主人公のおたまさんは実際にいた人物だそうです。
この町は部落民達の長家の町でした。
「部落差別」と言う言葉を聞いたことがありますか?江戸時代の身分制度の中で出来た「部落民」。その制度が廃止された後も、長くその子孫の人たちを苦しめてきた差別です。
そのため、この村の人たちは学校などでも差別されていたようです。
仕事なども、日雇いの仕事しかなく、いつもお金に困っていましたが、長家のみんなで協力し合い、助け合って、明るく暮らしていたようです。
この、町の暮らしの様子を「おたまさんのおかいさん」という絵本は、見事に表現してくれていました。
とってもいい絵本です。貧しくても、人々の心が豊かだった頃の日本の姿が生き生きと、描かれていました。