男の子に大切にしてもらっていたどんぐりの気持ちと、
大切などんぐりをなくしてしまった男の子の気持ちと、両方の気持ちになって読みすすめていく、心がかなり動かされるお話でした。
絵本に出てくるどんぐりのように、あらゆるものには心があるのかもしれないですね。この絵本を読むと、そのものの心を汲んであげようという優しい気持ちが、読み手に生まれてくると思います。
話の盛り上がりにはやや欠けますが、全体的に心穏やかに読める作品です。小学校のクラスで読み終えたときに、少しだけ子どもたちの表情がうかがえたのですが、「よかったね〜!」と口には出さずとも、そう言いたげな優しい表情をうかべてくれていたので、こちらまで幸せな気持ちになれました。