世の中には有名なウサギがたんといます。
『不思議な国のアリス』に出てくる白うさぎやビアトリクス・ポターの児童書に登場するピーターラビットなどは中でも有名。
彼らに負けないくらい有名なのが、もしかしたらディック・ブルーナのこの絵本に出てくる
「ちいさいうさこちゃん」かもしれません。
このうさぎの絵がついたお弁当箱やお道具入れを持っていた子どもたちもたくさんいたのではないでしょうか。
この絵本を描いたディック・ブルーナさんが2017年2月17日に亡くなられました。
89歳でした。
ブルーナさんはオランダのデザイナーで絵本作家です。
もちろんオランダだけでなく世界中の子どもたちに愛された絵本作家ですが、日本でもブルーナさんが描いたうさこちゃんやミッフイーは知らない人がいないのではないでしょうか。
ブルーナさんの絵の素晴らしさはなんといってもぱっと目をひく色です。
これは「ブルーナカラー」と呼ばれているそうで、赤や黄色、緑、青といった色が鮮やかに使われています。
それと造形の線。うさこちゃんを見ればわかるように、とてもシンプルだけど、強い線といえると思います。
この色と線が、赤ちゃんからも愛される魅力ではないでしょうか。
この絵本の奧付を読むと、1964年6月発行とあります。そして、2010年に改版されています。
つまりこの絵本が日本で刊行されてから半世紀以上経ちます。
それでも今も読み継がれているのですから、すごいというしかありません。
そして、ブルーナさんにこう言いたい。
ありがとう、ブルーナさん。