『かたあしのひよこ』(水谷章三:作)と同じ話です。でも、「かたあしの〜」はスペイン民話ですが、こちらのはアルゼンチン民話となっています。
出てくる動物も多く、きつね、ライオン、とらが活躍します。(「かたあしの〜」は、オオカミ、ライオン)
「かたあしの〜」は、挿絵が私の大好きな いとうひろしなので、かなり肩入れしているのですが、物語としては、こちらの方が丁寧です。おじいさん、おばあさんの家にひよこが生まれるところから始まり、再びおじいさん、おばあさんと幸せに暮らすページで終わっていて、納まりがいいですし、起承転結がきちんとしています。
挿絵もきれいな色使いで、絵本としてとても完成された良いものだと思います。
それにしても、ひよこちゃん、やっぱりかなりパワフルですね。こっちのひよこの方が血の気は少なく、穏やかな中にも強さを秘めている感じですが。
自分の盗られたものは、きちんと自分で取り返しにいく、という毅然とした態度が素晴らしいですね!