内容的には、「THE 食育!」という絵本なのですが、まったく上から目線なところがない文章と、軽やかな絵の魅力で、すっとダイレクトに心の中に入ってきます。
文章の中に「だから残さず食べましょう」とか「ねばならない」的な表現がまったくなく、ありそうでなかったとてもいい絵本だと思いました。
「食物連鎖」という難しいテーマも、小さい子供でも納得できるように自然に盛り込まれています。
私たち大人も忘れてしまいがちなことですが、お金を払えば食べ物が手に入る今の環境を、当たり前のことと思ってはいけないな、子供たちにもそれを伝えていかなければいけないな、と読んだ後感じました。
近頃は小学校でも給食が余ってしまう事が多いそうです。いろんな人の手を通って今目の前にある食事が出来上がっている事、子供たちにはなかなか実感できないのかもしれませんね。
一見小さい子向けの絵本のようなのですが、小学生にぜひ、読んで欲しい、読んであげたい一冊です。