色鮮やかで、力強い絵がとても魅力的なこの絵本。
“フレスコ”と呼ばれる技法を使って描いています。
粉絵の具を水でといて、しめった漆喰の上に塗っていく方法です。
にじいろの花は、やっとおひさまに会えて、嬉しくてたまりません。
この喜びを、みんなに分けてあげたいと思い、
自分のはなびらを一枚ずつ、
困っている動物や虫たちに与えていきます。
なんて、優しいのでしょう。
はなびらをもらった生き物達の満足げな顔が、なんとも幸せそうです。
はなびらがすべてなくなって、折れてしまったかわいそうな姿に、
可哀想とつぶやきかけましたが、
「ほら、種だよ。」と、娘の声に、また、希望の明かりが灯ります。
とっても、あたたかな気持ちになるえほんです。
絵が大きくはっきりしているので、
幼稚園や小学校の読み聞かせにもぴったりです。
無口な娘にも、ひさびさの拍手をもらいました。
とても気に入ったようです。