知っているようで知らなかったこの昔話。
こんび(あか)から生まれたちからたろうが大活躍します。
昔話特有の言葉、いいまわしがいっぱい。
一気に、お話の中に引き込まれていきます。
ちからたろうが「のっしじゃんが、のっしじんが」歩いたり、
黒い煙が町を「もわん」とつつみ、「わやわや」とうずまいて
ばけものが出てきたり、ちからたろうがばけものを蹴り上げると、
「ぼかぼかぼかっ」と消えてしまったり、
まんまを「わしわしわし」とたいらげたり・・・
と、面白い表現がいっぱいです。
また、力強い田島征三さんの絵がすばらしい。
生命力を感じさます。
表紙のちからたろうの大きな手に、悪者を寄せ付けない強さが
伝わってきます。