3歳の娘にとって、この本はハラハラ・ドキドキの連続!最後の大団円に向かうまで喜怒哀楽(「哀」というか「不安」)の百面相状態です。
今までは親子の遊びの補助的な存在として絵本があったのですが、この絵本に出会ってから、読んでいる母親そっちのけで物語に入りっぱなし。「食べちゃだめ〜!」と叫んでノンタンになりきっていたり、「(いたいのかいじゅうは)来ないよ」とノンタンにこっそり教えて友達の一員となっていたり…。読み手の私は、取り残され感を少しかみしめながらも、娘が今まで見せたことのない複雑な表情を盗み見し、新たな形で娘が絵本と付き合い始めた事を実感しています。
お散歩しながらも「いたいのかいじゅう、どこ飛んでいるかな」と気になる様子。「転んでも大丈夫だね。いたいのかいじゅう、喜ぶね」とお守りのような存在でもあるよう。常に心に寄り添ってくれる一冊、娘の大切なもう一つの世界への扉です。