『すんだことすんだこと』このフレーズが心地よく、ついつい手にしてしまう本。とぼけた挿絵も笑いを誘います。
畑仕事に疲れたフリッツルさんが、おかみさんの家事仕事の方が楽そうだと、おかみさんと仕事を取り替えます。予想通り?フリッツルさんは失敗の連続。炒めていたソーセージを犬にくわえられて逃げられたり、その犬を追ったばっかりに、リンゴ酒を地下室いっぱいにしてしまったり、子どもはバターだらけにしてしまうし、ついには自分がスープの鍋の中へ?!
でもフリッツルさんがすごいのは、大変な楽天家なところ。「まあ、しかたない。すんだことはすんだこと」で、すべてすませてしまうのです。なので最後にはおくさんと仲良く幸せに暮らせます。
隣の芝が青く見えるのは仕方がない。「すんだことはすんだこと」。素直に謝ったもの勝ちだなぁと爽やかな気持ちになれる一冊です