日本で出版されたのは1999年ですが、アメリカで出版されたのは1956年です。
私がポール・ランドを知ったのは、『堀内誠一旅と絵本とデザインと』を読んでからです。
堀内誠一さんの『おおきくなるの』という絵本がポール・ランドに影響を受けているらしいこと。
それで、ポール・ランドの絵本を四冊ほど見つけて、『大きくなるの』に近いものを探し出したというわけ。
おそらくこの絵本から影響を受けたのではないのかと思いました。
さて、この絵本に戻りましょう。『ぼくはいろいろしってるよ』。
子どもって観察眼が鋭くてよく見ているものです。子どもが五感で感じ取る世界はこんな風に豊かなものかもしれません。
子どもが何か一つ知った時に「ぼくはしってるよ」と誇らしげに言う口ぶりを思い出しました。
絵にはデザイン性があり、今でも古びた感じはしません。さすがに堀内さん、いろいろな絵本のことをご存知なんだなあと思いました。