宮沢賢治の絵本は,何冊か持っていますが,まだ息子には難しいと思っていました。
でも,表紙の山猫とどんぐりの絵を見て,面白そうだと思ったのか,初めて賢治の絵本を読むことになりました。
息子も,一郎が山猫を訪ねていく途中で,栗の木や滝と話すにつれて,現実から離れていく様子が不思議に感じたようで,興味津々で聞いていました。
山猫の威張った様子やどんぐりたちも面白かったようで,少し長いかなと思っていましたが,最後まで読み通しました。
版画だと思いますが,高野さんの描く猫やどんぐりも,とてもよかった思います。
どんぐりと山猫は,賢治の童話集「注文の多い料理店」の冒頭のお話で,賢治の思想を語る,訓話的要素が強い作品だと言われています。
息子がどれほど話の内容が理解したかは分かりませんが,将来これらの話が,賢治が童話集の序文にも書いている「すきとほつた ほんたうのたべもの」になることを願っています。