大好きな友達を、相手はどう思っているかなどおかまいなしに「大好き!」と言い切れる、幸福な年代を生きる5歳の息子は、さしずめこの本の「夏」の時代でしょうか。
かえるを頭にのせたいぬが水泳ぎをする夏の絵が、息子も私も大好きです。
一読後息子に「かえるさんはどこに行ったんだと思う?」と聞いてみたら、無邪気に「お家にいるのかな?」と……。
「つかれた」という伏線から、かえるが現れなくなった意味を想像できるようになるのはまだ先のようです。
大人の方は、冬までのお約束的な展開に油断していると、結びとなる「その次の春」に、胸をしめつけられるかもしれません。
自然そのもので喜ばしく、こうあるべきだと思います。
本当によかったねと、強く思います。
なのに、悲しくて悲しくて、しょうがないのです。
3歳から5歳くらいの、お友達と遊ぶ楽しさに目覚めたお子さんに。
そして大人の方にもおすすめです。