エヴァ先生のふしぎな授業」 アダム&デヴさんの声

エヴァ先生のふしぎな授業 作・絵:シェシュティン・ガヴァンデル
訳:川上 邦夫
出版社:新評論
税込価格:\1,980
発行日:2005年11月
ISBN:9784794806840
評価スコア 4
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  • 時間と空間を超えた外国へ旅行

     春休み向けのお薦め作品を探していて、高学年向きにどうかと読んでみました。

     EU加盟国の増加に伴って、ヨーロッパの様子が加速度的に変わってきている中、現代のスウェーデンの子どもたちのために、100年前の「ニルスのふしぎな旅」と肩を並べられるような、新しい読み物を作ろうという企画で2002年公募し、当選した作品だそうです。
     「ニルスのふしぎな旅」は、セルマ・ラーゲルレーヴが、20世紀初めのスウェーデンの地方の村や町にでは学校も少なく、自国の歴史や地理についても、地域によって人々がどんなに異なった生活をしているかも子どもたちは知りませんでした。
     それを伝えるべく編まれた作品です。

     この作品もまさに1995年、EUに加盟したスウェーデンの子どもたちにとって、全体のしてのヨーロッパを把握・理解しずらくさせています。
     そのようなスウェーデンの子どもたちのためにという趣旨により作られた作品ですが、私たち日本人にとっても読み応えのある作品でした。

     6年生となった主人公のクリスティーンが、クラスの担任となった秘密めいたエヴァ先生と出会い、そして不思議な授業を体験します。
     スウェーデンの学校ならどこにでもあるグルップルム(教室に付属する小部屋)をタイムマシンの発着基地にかえ、クラスの子どもたちをひとりひとりを、時間と空間を超えた外国へ旅行させ、そこの国の歴史を直接体験させるというお話です。
     
     あとがきにもあるように、賞賛の裏側で酷評もあることは否めません。
     が、小学生の読み物としてはクラスの中の生徒たちのパーソナリティが見事に書き分けられていて、生徒同士の関係・生徒と教師の関係・生徒と家族の関係などもおりこまれ、等身大のと登場人物たちに共感と一緒の連帯感を持ち読み薦められる作品だと思います。

     12歳の息子に勧めたところ、見事にクリスティーンのクラスメートになってしまい夢中で読んでいました。
     高学年から中学生、いえいえ高校生以上の方にもお薦めします。 

    投稿日:2011/02/20

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