原画展で観て、心を鷲掴みされました。
即注文し、苦労して手に入れました。
削り取られ吟味された少ない言葉が、緊張感を与えます。
あこがれが鳥に海を渡ろうとさせ、志半ばで皆落ちていく。
それでも「くいはなかった」。
そうして沈んだ無数の鳥たちが島になり、やがて一羽の鳥に海を渡らせ切る。
そうして鳥の島は、今も残っている。
誰も知らなくても。
名も知れぬ無数の一歩に支えられ、新たな高みへと踏み出せるのですね。
無数の支えた者はその事実を知らず、支えられた者も何が支えてくれたのかに気づかず、それでも意志は受け継がれていくのでしょう。
そうやって続いていくんですね。
読む度に涙があふれそうになります。
あまり小さい子向けではないと思いますが、大人でなくても、読んで何か感じてくれる子はいると思います。