『のっぽのサラ』『草原のサラ』などがあるパトリシア・マクラクランの作品です。
6歳からとありますが、中学年でも高学年でも楽しめそうな内容です。
6歳というよりももっと年齢が上の方が作品に奥行きがあり、気持ちなどももっと深くわかるのではないかという気もしました。
人の願いをかなえてくれる明日の魔法使い。
魔法使いの見習いとしてマードックという少年と賢い馬が出てきます。
六話収録されていますが、どの話も話として良いできでお話作りのうまさを感じました。
いつも愚痴ばかり言い合っているうちに、とても優しい女の子が来て、
家庭内が落ち着かなくなる「あいうえおじいさん」の話などはオチに笑ってしまいました。
「かんぺきなバイオリン」では、完璧なバイオリン作りを求める職人とその妻との関係を巧みに使いながら、完璧なものの存在を考えさせられます。
子どもも楽しめますが、大人も読んでもおもしろいし、読み聞かせをしてみましたが、訳文が読みやすくまた耳だけでも情景がよく描けたようでした。