中一の娘が、教科書に載っていて印象的だ、お母さんも読んでみてと言い、私も表紙とタイトルが気になっていたので手に取った。
有名な俳優さんだ、一緒にドラマを見たでしょうと、この単元を学習中ずっと毎日言っていた。よほど強烈だったらしい。
たしかに。罪悪感でいっぱいなのに弟のミルクを飲んでしまって、弟は栄養失調で死んでしまう。
どんなに少年の心を刺したことでしょう。
母親も叱れないし。私なら、ミルクを飲んでしまった兄を抱きしめて泣いてしまうかもしれない。兄が悪いのではないのだもの。兄に罪悪感を持って欲しくないもの。
文章は非常に読みやすく、あの絵と相まってスッと心に入ってくる。そして忘れられない思いを残していく。
普段は思春期っぽいことばかり言う娘が、心動かされた作品。
戦争は語り尽くせるものではない。