月刊誌として配本された時から注目していました。
単行本化に際し、あの片山健さんが帯にコメントを寄せたことも納得の一冊です。
これほどに感性溢れる絵本を、しばらく見ていなかった気がします。
段差解消スロープの裏でじっちょりんが種を蒔くシーンは、思わず
ため息が出るほど素晴らしい(という言葉でも表せない)。
人間にとってはわずかな距離でも、じっちょりんにとっては大冒険、そんな
彼らの旅路を、最後の俯瞰図で辿りなおす愛おしさ。
この絵本と出会って以来、道端の「ど根性雑草」を見るたびに、じっちょりんが
種を蒔いたのかな?と空想せずにはいられません。
注目新人のデビュー作です。