和歌山県日高に伝わる民話ですが、道成寺の成り立ちに関わるお話です。
道成寺といえば、安珍清姫の、大蛇のお話が有名ですが、
建立にこんな由来があることは、やはり知っておきたいですね。
海に近い日高の里で、美しい女の子が生まれます。
でもいつまでたっても髪の毛が生えないのです。
悲観した母は、大荒れの海の原因を解決するため、
荒れ狂う海に入り、光り物を持ち帰り、息絶えます。
その光り物は観音様。
そのおかげで、海は大漁で、女の子は髪が生え、
かみなが姫と呼ばれるようになるのです。
母の娘への愛、その愛に応えるように、信心深いかみなが姫。
私も小さい頃読んだおはなしですが、やはり、かみなが姫の
長い髪の美しさ、
抜けた髪の毛を決して捨てない姿がとても印象的でした。
この作品の絵は、有名な日本画家、秋野不矩さん。
やはり、正統派の凛とした絵の美しさがいいです。
そして、背景の満開の桜。
知っておきたい、日本の昔話だと思います。