ティラノシリーズは、私の号泣ポイントをザクザクついてくるんですよ。今回もやられました。
いじわるで乱暴でずるくて、みんなから嫌われているティラノ。
そんな自分を助けてくれたエラスモサウルスと友達になったことで、彼の心は変わっていった。
今まで自分がたくさんのものを傷つけてきたけれど、自分にとって大切なものが傷つけられて、初めて自分のしてきたことの罪(悪さや苦しさ)を知った。
「ほんとうの おれを みてほしい……」
ウソで固められた自分じゃなくて、きみに出会う前のいじわるな自分も全て。
自分を認めてくれる人がいる喜びも、その人を失う悲しみも、エラスモサウルスに出会ったことで、初めて知ることができたんだね。
この絵本は友情はもちろん、ティラノの心の成長の物語でもあります。
また宮西さんティラノシリーズは、題名の意味を知った時や物語とリンクした時に、作品の素晴らしさを何倍も感じることができます。
そのあたりも楽しみの一つです。