この本の着眼点はとても好きです。「もったいない」という言葉は日本語にしかないそうですね。例えば,英語には「もったいない」に相当する語がないとか。
日本人の物を大切にする心,物にも精神性を見出す優しい心が大好きです。その心って,日本語にも通じていますよね。言霊という言葉があるように,言葉って精神性がこもっていると思います。
もったいない『ばぁさん』が来る,というように,もはや「もったいない」という言葉自体が古くなってきているのかもしれませんが,子どもたちはこの本を読んでから「もったいなーい」と何かにつけて楽しそうに言っています。長男が,次男に「そんなことしたらもったいないばあさんくるよ!」と叱っていたり!
その着眼点はとっても素敵なのですが,私が納得できないのはもったいないばぁさんがお皿を舐めたりするシーンです。いくらコミカルに仕上げているとはいえ,常識的にNGな行動は描かないで欲しかったな,と思います。その分,☆一つマイナスです。