「自分の名前はどうしてつけられたの?」
息子の小学校時代、そんな宿題がありました。
名前には親の思いがこもっています。
そして、その名前を子どもに受け止めてほしいのです。
さくら子の名前の由来は、悲しい現実に結びついていました。
栗の洞に育った桜。
その桜の由来と、もう一つの事実。
言葉少なに語られるお話から、じわじわとさくら子の生い立ちが浮かび上がってきます。
そして、さくら子はその事実を、しっかりと受け止めました。
本当の親と育ての親。
さくら子ならば、どちらも大切に育って行けそうです。
こみねゆらさんの清楚な絵が、この話をしみじみと絵に溶け込ませていて、読後が爽やかでした。