となりのイカンという題名を見て、イカンって何だろうって、まず思いながら、ページをめくると、「となりのいかんがいえでした」という文が始まります。イカンというのは名前なんですね。すると、次にはアカンという子が出てきて、次にはマイネ。家出して歩いて行くうちに、どんどん友達がふえていきます。ナラン・イテキ・アンデ・メイヨウ・・・聞き慣れない名前ばかりに戸惑いながらとにかく読んでみると、じわっと何かが伝わって来ますよ。何となく謎めいて終わりますが、最後に中山千夏さんのあとがきがあるから、なるほどなって思います。むずかしい言葉は一つもありませんから、小さい子供さんでも安心して読めますよ。