エリックには、じいじと呼んでいた大好きなおじいちゃんがいました。でも、じいじは、道で倒れてなくなってしまったんです。
ところが、そのじいじ、夜になると、おばけになって、エリックのもとを訪れるようになります。
この世に忘れ物があると人はおばけになるという。でも、エリックにも、じいじにも、その忘れ物が何なのかわかりません。
毎夜、2人は会って、思い出話をし、じいじがこの世に何を忘れたのか、その忘れ物を探すのです。
人はいずれ死ぬ。でも、それを受け止めるのは、なかなか大変です。大人であっても、子供であっても。
じいじは、エリックにたくさんの思い出を残し、さよならを告げて、旅立っていきます。
エリックは、おばけのじいじと最期のさよならをすることで、じいじの死を受け止めることができたんだと思う。
とてもとても心に残る絵本でした。
人に歴史あり、というけれど、おばけのじいじとエリックが語り合う思い出は、生活の中にあるごく普通の出来事で...でも、その1つ1つが、エリックにとっては、じいじとすごした大切な時間であり、思い出であり...
文章はけっこう長めなので、4歳の息子には、少し難しかったようです。でも、小学校1年生の娘は、最後までしっかり聞き「とてもいいお話だったね。」という感想でした。