私は市川さんの絵と淡々とした語り口が好きなので、娘はクマが好きなので手に取りました。
アフリカの少年と観光客の少女の交流物語、として読むと、ほんわかとしていい話です。クマのぬいぐるみを忘れた少女に、少年が一生懸命にそれを届けてあげる様子には、こちらもはらはらしてしまいます。お気に入りがなくなった時の子供の嘆きがわかるので。最後に、女の子が首にまいていたリボンをプレゼントするのも、月並みですが、まあよしとしましょう。
アフリカの動物たちも一緒になって少女を追いかけてくれます。市川さんの絵は写実的なので、本物そのもののキリンやゾウが一団となって走って行くさまは、異様でした。自然の中ではこんなことありえないでしょうから。
娘が気に入ったので、星4つにします。少年のようにキリンに乗ってみたいようでした。それに、アフリカにはクマはいないんだということは、しっかりわかったようですので。