動物の好きなおまわりさんのたぬきとの交流が素晴らしいと思い
ました。おかあさんが亡くなってから、泣いてばかりでなかなか外
へ出てこないたぬきの女の子を慰めようと一生懸命お月様に
化ける練習をしてしてたのですが、でも口を聞いてくれません。
それで怪我をした動物を見つけると自分で手当てをしてあげたり
麓の獣医さんのところに連れていってあげる親切なおまわりさん
に、女の子を外に連れ出してもらいました。
お月様に化けたたぬきの男の子は、お月さまからちょっと
尻尾のようなものがでて来て、ぶらぶら揺れてました(笑)
「あのお月様はね、きみを大好きなたぬきが化けているんだよ」
たぬきの女の子が黙ってお月様を見上げると、輝くお月様の中
に、たぬきの女の子のおかあさんの姿がうかびました。
「あっ、おかあさん・・・・・」と、たぬきの女の子が叫ぶと、拝むよう
に両手を合わせました。それから、「あっ、かあちゃん・・・・」
なんとおまわりさんのかあちゃんの姿まで、浮かんでいたの
でした。交番で、机の上のおかあさんの写真を眺めていた
のを思い出しました。たぬきの思いやりや優しさに涙が出て
しまいました。